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人事・労務

従業員によるSNSの不適切投稿を防ぐにはどうすればいい?

 SNSが普及する昨今、モラルの低い従業員による不適切なSNS投稿が問題になっています。
●外食チェーン店のアルバイトが冷凍庫の中に入って撮影した写真をSNSに投稿したことが広がり、閉店に追い込まれた。
●コンビニエンスストアのアルバイトが氷菓の冷凍庫に入って撮った写真をSNSにアップしたことが広がり、氷菓全商品の撤去、購入客への返金を余儀なくされた。
上記のような非常識なSNS投稿が原因で、企業イメージが損なわれ、社会的信用を失うことがあります。今回は、SNSトラブルを防ぐための方法についてご説明します。

SNSトラブルを防ぐための4つのアクション

このようなSNSトラブルを未然に防ぐため、企業としては何をすればいいのか。主に次の4つのアクションを取りましょう。

(1)SNSガイドラインを制定する
会社の実情に合った、SNSに関するガイドラインを制定しましょう。どんな投稿がOKで、ど
んな投稿がNGなのか、具体的事例を交えて定め
ます。不適切な投稿がなされてしまったときの
対応方法も明確にしましょう。

(2)就業規則の服務規程を改定する
就業規則に最低限次の内容を記載しておくのがよいでしょう。業態によってアレンジを加えてください。
●勤務時間中のSNSへの投稿を禁止する
●自社の機密情報、取引先の重要な情報、他人の不都合となる情報をSNSに投稿してはいけない
●自社の不利益になる発言(会社批判、誹謗中傷)をSNSに投稿してはいけない
●規則違反を行った場合は、懲戒処分を施す。会社に損害を与えた場合は、損害賠償を請求する
服務規定は正社員以外にも、契約社員、アルバイト等全従業員を対象とすることを示しておくことが必要です。

(3)全従業員に教育する
SNSガイドラインに基づく教育を、全従業員を対象に行います。従業員の入社時には、必ず研修するようにしましょう。

(4)「機密保持に関する誓約書」を全従業員から提出させる
就業規則に「機密保持」と「誓約書の提出をする旨」を定めることが必要です。この定めがない場合は、従業員は誓約書への署名を拒否できるので注意しましょう。既存の全従業員から誓約書を取得し、今後入社する従業員からは入社時に取り付けるようにしましょう。

 どんな企業でも、SNSの不適切投稿でダメージを受ける危険性があります。「うちの従業員に限って」と過信するのは禁物です。しっかりとした対策を取っておきましょう。